失敗は悪いことか。
何百人も生徒を担当していれば、
解説を聞いたり、本人が〇つけをしている際に自分の誤った解答を書き直して、正しい答えを書き、〇をつける生徒が必ず一人二人はいる。
その子の本意はいろいろあるだろうが、
こういう子たちを見ると、今までそういった教育を受けてきてしまったその子の人生に同情せざるをえない。
その子は、育っていく中で自分のテストを親や先生に見せたときその不正解(失敗)に対して厳しく注意されているのだろう。
そして、その失敗に対して怒るという行為は「失敗してはいけない」感情をうみ、「失敗してもばれなければいい」という楽な行動を暗に強化していることになる。
本当はその子にその失敗からなぜ失敗したかを学び、同じ失敗をしないよう自分を省みるという行動を強化したいはずなのにである。
そしてそういった子たちは大抵小さいころからそういう教育を受けているためなかなかその状態から脱せない。
僕はその子の本当の学力を育むために、「失敗してもいいこと」を常に態度や言動で示していかなければならない。
そして、今の自分に何がわかっていて、何がわかっていないのか、自分の理解に興味を持たなければならない。
またこれから「失敗をゆるさない」ことを強化された子供たちが増えていく気がする。
塾屋として、より神経を尖らしてみていかなければなるまい。
その根本には、親や先生の”減点教育”にあると僕は思っている。